利益向上、市場拡大、株価上昇と、目に見える数字ばかりを追い続けることが、必ずしも「正解」として求められることがなくなってきた昨今。これからの組織、そして、私たち個人の在り方はどう変わっていくのだろうか?

このヒントを探るべく、これからの社会を創るキーパーソン、称して「醸し人」に迫まる醸し人インタビューを経済誌 Forbes JAPANのオフィシャルコラミストとして連載させて頂いてます。

第6回は、伊豆大島で高品質の椿油の製造販売を行う株式会社 椿の日原行隆さん。

「農業と芸術と経営」の三位一体をモットーにした経営理念は、詩人で童話作家である宮沢賢治に多大なる影響を受けているといいます。その精神に基づき織りなされる、地域に根ざし、自然を愛する事業について話を伺いました。

◎07月22日 公開記事
「雨ニモマケズ風ニモマケズ」 日本が誇る椿油を大島から世界へ

30年程前、花巻市にある宮沢賢治記念館に行った際に、「雨ニモマケズ」の詩をじっくり読んでびっくりしたんです。すごいことを言っているなと思いました。以来、弊社では社員全員で毎朝この詩を唱和しています。
(中略)
私も会社を設立してからは、地域になくてはならないと思ってもらえる事業をつくりたいという一心で働いてきました。毎日、詩を読みながら、自分たちのやるべきことを黙々とやってきたという感覚ですね。

ヤブ椿や伊豆大島の魅力についても詳しくお話を伺いました。
ぜひご覧ください!

今回インタビューした醸し人

日原行隆
1940年、広島県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、静岡銀行入行。75年から静岡経済研究所で企業の経営相談や地域経済開発などに携わる。93年退職し、経営コンサルタントとして独立後、2000年に、伊豆大島にて国産のヤブ椿の種から非加熱精製法で高品質の椿油を製造販売する株式会社椿を設立。自社ブランドとして「生の椿油 japoneira」とカタログハウス社・通販生活にて「三百つばき」の販売を行う。プライベートでは、2018年まで日本のヨット発祥の地でNPO法人「葉山ヨットクラブ」の理事長を務める。

監修=谷本有香 インタビュー=三宅紘一郎 校正=山花新菜 撮影=藤井さおり