利益向上、市場拡大、株価上昇と、目に見える数字ばかりを追い続けることが、必ずしも「正解」として求められることがなくなってきた昨今。これからの組織、そして、私たち個人の在り方はどう変わっていくのだろうか?

このヒントを探るべく、これからの社会を創るキーパーソン、称して「醸し人」に迫まる醸し人インタビューを経済誌 Forbes JAPANのオフィシャルコラミストとして連載させて頂いてます。

第5回は、創業以来、オートバイをはじめ多様なモビリティ開発を通じて、世の中に多くの興奮と感動を創造してきたヤマハ発動機の執行役員兼MC(モーターサイクル)事業本部長、木下拓也さん。

昨年、同社は「ART for Human Possibilities(アート・フォー・ヒューマン・ポッシビリティーズ)」という長期ビジョンを掲げました。オートバイの会社であるヤマハ発動機が指し示すアートとは。そしてアートを大切にした先に描く未来とは。

◎05月31日 公開記事
好きな言葉は「道楽」 ヤマハ発動機のキーマンが語るARTのあるビジョン

全社の長期ビジョンとして「ART for Human Possibilities」を掲げましたが、どれだけ技術が発達しても、意思がなければ到達できない場所がある。そこへ行きたいと願う人間の欲求、それがアートであると定義しています。

私が考える新しいヤマハ発動機では、商品やサービスを媒介にして、人々が根源的に持つ能力や可能性を奏で、さらにはそれが周囲に共感や感動を響かせるような価値を創造していく。そんな想いを今回の「ART」というビジョンには込めました。

木下さんは自らの使命を、常識や既存のやり方を取り払い、新たな挑戦に挑む所にあると語ります。
今後のヤマハ発動機の展望を、ぜひご覧ください!

今回インタビューした醸し人

木下拓也
1967年、福岡県生まれ。九州大学卒業後、1990年、ヤマハ発動機株式会社入社。以降、MC事業本部にてさまざまな役職を経て、2018年1月、MC事業本部長就任、同年3月、執行役員に就任する。

監修=谷本有香 インタビュー=三宅紘一郎 校正=山花新菜 撮影=藤井さおり