皆さんこんにちは。久比・三角島では長い梅雨が明け、ようやく畑に出られるようになりました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

先日、久比にロングステイやワーキングホリデーで来てくれている皆さんが、ナオライの古民家・寺尾邸の庭にオリーブを植樹してくれました。久比・三角島での日常をお送りしているナオライ瀬戸内通信第8回目では、オリーブを植える前に開かれた小さなセレモニーと植樹の模様をお伝えします。

フランス人ご一家の娘さんの誕生日祝樹として

これまで何度かナオライ瀬戸内通信の記事にさせてもらっている、久比にロングステイ中のフランス人ご一家の末娘さんが先日お誕生日を迎えました。彼女にナオライからオリーブの樹をプレゼントしたところ、この樹を大切なイベントとして寺尾邸の庭に植えたいと言ってくれました。

※ご家族について書かせてもらった以前の記事はこちら。
【ナオライ瀬戸内通信】国内外から農業体験者が集う地へ
【ナオライ瀬戸内通信】古民家の裏にある畑が生まれ変わりました

植樹の参加者はご一家と、台湾からのワーホリで久比に来てくれている男性の7人。今回私はイベントに参加出来ず残念に思っていたところ、なんとフランスの民族衣装を身にまとったご家族が家まで訪ねて来てくれ、開会の辞を聞かせてもらうことが出来ました。

民族衣装を身に纏ったご一家

オリーブの樹は「太陽の樹」

ご一家のお父さん曰く、オリーブの樹は平和と勝利を意味するヨーロッパの神聖な樹で、日本で言う稲荷のような農業と産業の神としても知られているようです。他にも、野生のオリーブの樹は太陽神アポロの聖樹であることや、日本の太陽神はアマテラスであることなど、オリーブや神様に纏わることをたくさん教えてもらいました。
そして最後には、「ナオライの庭にオリーブの樹を植えることは、日本の土地と私たちの魂に今なお生きているヨーロッパの古代の神々とのつながりの象徴です。」といった嬉しいお言葉もいただきました。

植樹風景

もう少しでご家族や台湾男性のステイも終わりです。すっかり久比での生活に馴染み、地域の方々とも打ち解けられている様子の皆さんが帰国されるのはとても寂しいですが、今回皆さんが久比で過ごしてくれた時間を”形”として残すことが出来て良かったと思います。末娘さんの成長と共に、オリーブの木が地に太い根を張り、豊かな葉や沢山のオリーブを実らせてくれる日が、今から待ち遠しいです。

ライター:小田 日奈

瀬戸内チームにてレモンの栽培・加工を担当。広島市立大学の芸術学部油絵科を卒業後、農業と美術に繋がりを感じ、4月からナオライに入社。農業の傍ら久比のアトリエにて制作中。